2級管工事施工管理技士ってどんな資格?
難しい試験なの?年収は?
このような質問にお答えします。
日頃から管工事に携わっている方は資格取得による「キャリアアップ」「年収アップ」、また「経営審査における加点」を目指している方も多いかと思います。
この記事を読んで「2級管工事施工管理技士」取得への第一歩を踏み出しましょう。
- 2級管工事施工管理技士の概要
- 1級管工事施工管理技士との違い
- 試験の合格率と難易度
- 2級管工事施工管理技士の年収
2級管工事施工管理技士とは
管工事施工管理技士は施工管理技士国家資格の一つで、管工事施工管理技士には下記の二種類があります。
- 1級管工事施工管理技士
- 2級管工事施工管理技士
そして、1級管工事施工管理技士は2級の上位資格となります。
1級と2級の違いは特定建設業の専任の技術者、工事現場の監理技術者になる事ができるか否かです。
- 1級は特定及び一般建設業の「専任技術者」、工事現場の「主任技術者」「監理技術者」になれる
- 2級は一般建設業の「専任技術者」、工事現場における「主任技術者」になることができる
ちなみに管工事施工管理技士の仕事内容の一例はこのような感じです。
配管工事(空調、冷暖房、給排水、ガス等)の施工計画書の作成や作業工程、品質保持や安全管理、コスト管理など。
設備工事の大部分を占める管工事において、管工事施工管理技士は非常に重要な役割を担っています。
管工事施工管理技士についてはこちらで詳しく解説しています。
そして、1級管工事施工管理技士を目標にしている方は2級を早めに取得することをおすすめします。
1級の資格条件である実務経験年数が非常に長い為、先延ばしにしていると受験資格を得られない為に後ろへとずれ込んでしまう事になります。
1級の受験資格についてはこちらをご覧ください。
まずは2級の合格に向けて受験資格から確認していきましょう。
2級管工事施工管理技士の受験資格
受験資格は以下のようになります。
学歴 | 学科 | 実務経験 |
---|---|---|
大学卒 専門学校「高度専門士」 | 指定学科 | 1年以上 |
指定学科以外 | 1年6か月以上 | |
短期大学、高等専門学校卒 専門学校「専門士」 | 指定学科 | 2年以上 |
指定学科以外 | 3年以上 | |
高等学校、中等教育学校卒 専門学校(高度専門士、専門士以外) | 指定学科 | 3年以上 |
指定学科以外 | 4年6か月以上 | |
その他 | – | 8年以上 |
2級管工事施工管理技士の実務経験年数はそれほど厳しくはありません。
指定の学科を卒業していれば数年で受験資格を得ることができます。
また、学科試験のみ受験する場合は17歳以上であれば受験可能です。
合格率や難易度は?
2級管工事施工管理技士の合格率は、学科試験で55%~69%、実地試験で40~46%となっています。(平成27年~令和元年のデータ)
どちらも約半数は合格している試験ですので、比較的合格しやすい易しめな試験であることがうかがえます。
しっかりと実務経験を積んでいる方であれば、試験対策をしっかりすれば十分合格が可能な試験と言えるでしょう。
ただ、甘く見積もって勉強せずに試験を受けて合格できるような試験レベルではない事は確実です。
2級の試験時期は下記のように分かれています。
- 前期(6月頃) ・・・学科試験のみ
- 後期(11月頃)・・・学科・実地試験、学科試験のみ、実地試験のみ
また、試験地も前期は札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・那覇の10地区で行われますが、後期は青森、金沢、鹿児島も追加され、更に学科試験のみの場合は宇都宮も追加されます。
詳細な会場については受験票にて連絡があります。
受験料は学科・実地試験で8,500円、学科試験のみ、実地試験のみは4,250円となります。
年収は?
2級管工事施工管理技士の年収は300万~600万円が相場と言われています。
2級管工事施工管理技士以外の資格の保有数によっても大きく差が出ることにはなりますが、経営事項審査の加点があるので会社によっては優遇してくれる所も多いでしょう。
転職などで有利に働く資格であることは間違いありませんので、有資格者が不足している企業では好待遇が望めるでしょう。
経営事項審査についてわからない方は会社の点数と思っておいてください。
公共工事を行う上で点数が良い方が何かと得になります。
まとめ
以上、2級管工事施工管理技士の解説でしたがいかがでしょう。
管工事施工管理技士は設備工事業界の中でも非常に重要な資格です。
特に機械設備工事の施工業者として働く方々が自身のキャリアアップの為に取得を目指すことが多いでしょう。
そして、1級を目標にしている方においては必要とされる実務経験年数がとても長いので、極力早めに2級の資格を取得する事が大事となります。
管工事は生活に密接した職業であり、今後無くなるような職種ではありません。
そして、機械化やAI技術ではどうにもならない職人の手が必ず必要な仕事です。
実務経験年数を重視しているのには、やはり経験がものを言う職種であるからこそなのでしょう。
実務経験さえクリアしていれば、特別難易度が高い試験ではないかと思いますので是非ともチャレンジしてみてはいかがでしょう。
2級を持っていない方はまずは2級を取得して経験を積み、1級を目指してみると良いでしょう。
1級を取得後に2年の実務経験を積むと「建築設備士」が受験可能にもなりますので、そちらを最終目標としてみるのも良いかもしれません。
1級管工事施工管理技士で施工にも携わり、建築設備士で設計もできれば引く手数多となるでしょう。